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アウトドア自由人のSHUです。
7/1 この度、ヤマハ発動機さん主催の、3輪バイク「トリシティ125」の発表会と試乗会に参加する機会を頂いたので行ってきました。
秋葉原UDXへ
熊の出現に怯えながら山の中で過ごしていた前日から一転して、今日は大都会秋葉原へ。さすがにギャップがあってマゴマゴとしてしまいます。
もう少し控えめな会場を想像して行ったけど、そこには沢山の報道陣や関係者の人集りが出来ていて少々驚いてしまいました。
さすがは大手メーカーの新車発表会。
以前勤めていた自社メーカー以外で、このようなイベントに参加するのは初めてのことで、ワクワクと楽しく拝見させていただきました。
CM起用の女性タレントとして大島優子さんも登場。タレントもビッグだ…
これがTRICITY125
2014年 9月10日 発売
ホワイトにマットレッド。他にブラックの3カラーのラインナップ。
その特徴であるフロント2輪のインパクトは想像以上に強烈でした。
う?ん、自分がこれを観た第一印象は、ハッキリ言ってしまうとダサイ。
フロントにボリュームがあることにアンバランスな感じを受けてしまって、残念ながら好きじゃないデザインです。出たばかりということで、見慣れてくればまた印象が変わるかもしれません…。
大まかなスペック。
- エンジン 4st単気筒123cc、水冷 、SOHC 、インジェクション
- 出力 11ps/9000rpm。トルク1.0kg/5500rpm
- 車両重量 152kg
- 全長 1905mm、全幅735mm、シート高780mm
- 最小回転半径 2.3m
- 全輪油圧シングルディスクブレーキ
- 60km/h定地燃費(2名乗車で) 35.8km/l
- タンク容量 6.6l
- タイヤ F90/80-14が2本、R110/90-12
普通二輪免許で乗車可能。
メーカー希望小売価格(8%税込)は、356,400円。
会場で発表された価格に少々驚きました。
これだけ新しい機構を取り入れたことでかなりコストが掛っているはずなのに、この値段はとても安いのではないかと思います。
他に、ザッと数字を眺めて気になったのは車両重量。125ccクラスで152kgと言う重さはとても重い数字。実際の使用感が気になるところです。
お目当てのLMW!リーニング マルチ ホイール
自分がこのイベントに参加した真の目的は、リーニング マルチ ホイールです。
会場に来てからもずーっとこのLMW機構を気に掛けていました。
どのようにフロント2輪を保持して、どのように作動し、そして実際の走行時の挙動はどんな感じなの?と気掛かりでなりません。
会場内にはご親切にLMWの可動モデルが展示されていて、その動きは一目瞭然でした。
公式動画でご覧ください。
コレは分かりやすい!興味津々にじっくり観察してしまいました。
コーナーでバイクをバンクさせた時には、パラレログラムリンクによってフロントの2輪が同調して車体に合わせて傾斜。それより下部は、左右の車輪ごとに独立して配置された片側2本(全4本)のフロントフォークにより、個別にギャップなどを吸収して作動するという面白い機構です。
お待ちかねの試乗タイム
熱気あふれる地下駐車場に移動して乗車スタンバイします。
メット、ブレスト、エルボー、ニーガード、グローブ、そしてTシャツだった自分はウインドブレーカーを手渡されフル装備。この辺はさすが大手メーカーさんの試乗会と言ったところで抜かりがない。
でも、暑くてかなわん…早く走りたい~!
自分の番になり、バイクの横でスタンバイした後に乗車開始。
サイドスタンドを跳ね上げて、グイッとバイクを起こした瞬間…
「重っ!」
やはり数字は正直です。コレではこの大きな車格に拍車をかけ、取回しが悪そう…。
それと、走り出す前に、もう一つ気になった装備がユニファイドブレーキ。
右レバーはフロントブレーキ、左レバーはリヤブレーキとここまでは普通なのですが、左のリヤブレーキのみを操作した場合はフロントブレーキまで作動するという構造になっています。
右レバーを軽く引いた状態から左レバーをグイッと強く握ると、それに追従して右レバーも引き込まれるという妙な動きをしました。
周回スタート、操作感は…
地下駐車場内の仕切られたコースを2周します。
先導車1台に続き、体験乗車する4名が連なって走るスタイルで。あまり色々な走り方は出来ません。
スタートして、まずはお決まりのように皆グネグネとバイクの切返しを試します。
クリンッ!クリンッ!と言った軽快な感じで、これは見た目からは想像出来ない軽いハンドリングで驚きました。フロントにタイヤが2つあることにも特に違和感は感じません。
隊長?がゆっくり進んでいるので、ついでに低速の安定性をテスト。
なるほど、乗りやすさをアピールしているだけあって、2輪車では絶対にあり得ない安定感でフラつきはありませんでした。
次はブレーキ、まずはフロントのみを試して。
アレ?
当然、いつも乗っているクロスカブCC110よりは効くのだけど…
フロントに2つもディスクブレーキを装備している割には効かない印象。
多分これは車両が新し過ぎて、パッドとローターが馴染んでいないためと思われます。
そして、次はリヤブレーキのみを掛け、ユニファイドブレーキを体験。
レバーを握ると、すぐにフロントタイヤからも制動力を感じてブレーキが作動していることを感じました。
でも、ここではこの機能の利点を特に感じることは無かったです。
そんなことをしていると、すぐに2周目に入ってしまいます。
隊長のスピードも上がり、先行する方達も飛ばし始めたので、ここでチョット悪ふざけしてみました。
コーナーの奥まで侵入して、出来るだけクイックにステアリングを切ってガバッとアクセル全開。
すると、滑り安いコンクリート路面ではあるけど、ズリっとリアタイヤがスライドするほどのパワー感!そして軽くカウンタステアーを当てただけで、よろけることもなくサラリとコーナーを抜けてしまう安定感です。
主要な開発のコンセプトとは関係ないと思うけど、このトリシティをフラットダートに持ち込んで遊んだら、誰でも簡単にドリフトとか出来てすごい面白そう。などと思ってしまいました。安定性は相当な物ですね。
短い周回はすぐに終わって終了。
十分面白かったけど、できることならサーッキットなどを走って色んな速度域での走行性能を試してみたかったですね。
小型のデジタルメーターには時計や外気温計も装備していました。うらやまし~…。
自分が感じたTRICITYの感想
このトリシティは、初めてバイクに乗る人には安定性が優れているため、安心して乗ることが出来る乗り物だと思います。
でも、原付二種クラスのバイクは経済性に優れることが大きな利点で、通勤や街乗りなどのチョイ乗りに使われることが多いのではないかと思います。トリシティは、この大きさと車重が及ぼす取り回しの悪さに少々矛盾を感じます。
また、安定性に重点を置いて作られたようなトリシティは、当然ながら癖がありません。「バイクを制御して乗りこなす」と言ったような味を楽しめる部分などはあまりなさそうで、バイクに乗りなれたライダーが乗るには物足りなさを感じるかもしれないと言った印象を受けました。
どうせなら250cc程の排気量にして、安定性を活かして荷物の積載スペースを確保し、ツーリングなどの用途向けに販売した方がバイクの特性に合っていて向いてるのではないか?などと感じました。