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アウトドア自由人のSHUです。
ゴールデンウィーク中日の平日のこと。天気がいいので「釣りキャン」に行きたかったけど、なんか風邪っぽく体調が良くないのでクロスカブをイジリます。
Fブレーキの異音対策
触るのが億劫でずっとほったらかしていたけど、いい加減重い腰を上げました。
ブレーキをかけた時に鳴る、あの気になる「パッコン音」と、中華人組立という気がかりなブレーキ内部を検証してみたいと思います。
現在の走行距離は 1,100kmです。
先に結論を言ってしまうと、異音の発生場所は、ブレーキ本体が回転しないようにフロントフォークに止めるためのスキ間で確定でした!
今まではディスク車しか所有したことがないので、バイクのドラムブレーキを分解するのは、実は今回が初めてです。
ブレーキ内部は自分が想像してた構造(ついつい自動車のブレーキを想像…)と違い、音の発生する原因になるような場所はありませんでした。
なのですが・・・
他にも見たくない危険なものがいろいろと…(ーー;)
下記、詳しい内容と作業手順をお伝えします。
それから自分はサービスマニュアルを持ってないので、これは我流の整備法です!
参考にされるかどうかはお任せします。
使った工具類
- メガネ19mm、14mm
- +ドライバー(中)
- パーツクリーナー
- ウエス
- サンドペーパー
- モリブデングリス
- ハサミ
- 接着剤
- 隙間に挟む物!?
作業手順
最初にアクスルシャフトを緩めますが、自分はタイヤが接地して安定しているうちに緩めちゃいます。
14mmと19mm。貫通ボルトなのでメガネ2本使います。
センタースタンドを掛け、リヤに重しを乗っけてFタイヤを浮かせます。
ポリタンクに水を入れました。10kgほどで安定します。
ブレーキのアジャストナットを外します。工具はいりません。
ブレーキアームを手で右側に倒しておけばスルスル回ります。
タイヤをしっかり手で持ち上げながら、シャフトを抜きます。
ブレーキの反対側にはカラーが入っているので無くさないように。
この状態で、もうブレーキASSYはパカッと外れます。
やっぱりか…って感じですね。
ブレーキに油がまわってる!
異音の止め方
音の防止だけならここまでの分解で作業可能なので、ブレーキ内部は後にして先にそっちの説明をしてしまいます。
単純にフォークの突起とブレーキ溝のスキ間を無くしただけです。
なんか詰める物ないかな~って部屋をあさってこれを発見。
商品のパッケージに使われているプラスチックケースを使います。これを一枚入れるのがちょうど良い厚さでした。ノギスで計測すると0.4mm。
ここは車両によって、塗装の厚みやすり減り具合いで差が出ると思います。
透明で見えにくいですが、ブレーキ本体の溝の左側面に貼り付けてあります。
右側は制動時の回転力を受けるので、左側につけときました。
クリアランスを確認するため、先にブレーキ単体をフォークにつけてみます。
気持ち抵抗があるくらいが良いかと。
この時点ではまだ、ここで間違いないという確証がなかったので瞬間接着剤で適当にやってみました。
本当なら衝撃に強いエポキシ系接着剤なんかを使った方がいいと思います。
他にも色々な対処ができそうですが、とりあえずこれで音は止まります。
ブレーキ内部をメンテナンス
続いて、効かないブレーキの整備です。
ブレーキシューを外します。
先にスプリングの掛かり方と固定ピンのハマり方を良く憶えてください。
両手で2つのシューを持ってガバッと引っ張れば外せます。
ブレーキバックプレートのカムの辺には怪しい色のグリスが付着しています。これが回ったのか?
綺麗に掃除。カムの可動部にはパーツクリーナーをかけないほうがいいです。必要なグリスが流れてしまうので!外してグリスを塗り直すなら問題ないけど。
ブレーキシューは変えたいところです。
流石にこれはホンダにクレーム付ければ変えてくれると思いますが、時間も掛かりそうだし面倒。
近々、社外のシューに交換します。
とりあえず、パーツクリーナーでしつこく掃除して、表面をペーパーで削って油分を落として再利用。
当然、ドラム内も油が回ってるので掃除。
パーツクリーナーを使い、ウエスに汚れがつかなくなるまで綺麗に拭きます。
「はっ!?」ハブベアリングにもCHINAの文字が…
入念にゴロツキをチェックしておきます!ここは大丈夫でした。
組付け
シューを支えるアンカーピンのくびれた部分と、カムの平らな部分にモリブデングリスを塗ります。
少量を薄く伸ばせば十分です。
モリブデングリスは粘度が非常に高く、水にも強くブレーキまわりには欠かせないグリスですね。
そこそこ熱にも強いので、流れ出してこんな状態になることはまずないです。
モリブデンもメーカーによりだいぶ粘度に差があります。自分は指でこすり合わせたときに、ネットリと動かしにくくなくなるような高粘度の物を使用。
ブレーキの鳴き防止にも効果的です。
シューの取付けは先にスプリングを2本掛けておき、こんな感じにバックプレートにセット。
あとは両手で押し付ければテコの原理でスプリングが伸びて簡単にはまります。
両手で常に開く方向に力を加えておけば途中でスプリングが外れませんね。
必ず組み付け後にスプリングとピンの部分が確実にハマっているか確認します。
この時点で制動面に油がついていないか確認し、汚れていたらパーツクリーナーを染み込ませたウエスで拭き取っておきます。
後はドラムにはめるだけですが、スピードメーターのツメ合わせに注意です。
不安な時は、下に置いたドラム(ホイール)にブレーキASSYをはめておき、この状態でメーターケーブルを回転させるためのピンを、ラジペンなどで回せば噛み合いを確認できます。(説明が難しい…)
ホイールの取付けは外した逆!w
メーターケーブルは手で押し込んでおきながら、タイヤを回せば溝が合ってスポッとはまります。
少しでもプアー感をなくすため、ブレーキアジャストはタイヤを回して、こすれないギリギリに調整します。
軽く走って何回かブレーキを使ったらまた調整してください。もっと詰められるようになるはずです。
ワイヤーの位置が変わると引きずったりするので、必ずハンドルを左右に切った時も確認した方がいいです。自分の車両は右に切ると引きずりました。
オイルポタポタ事件
実は作業途中で…
後はホイールを付けるだけと思ったら…
先日オイル交換をしたばかりなので、すかさずエンジンの下を覗いたけど異常なし。
何だかわかります?メーターケーブルですよ!
あり得ないでしょ?
一滴、二滴ならまだしもこの量です。雨の中も走ったことはないし…。
もしや、これがブレーキに?
いや手前にシールが入ってるしな…
ん?そもそもシールがちゃんと効いてるのか?
なんかもう何も信じられなくなってきました(ーー;)
自分が考えてみた原因は、
- 組付け前に大量のオイルをケーブルにいれた。
- ケーブルに塗ってあった粗悪なグリスが熱で溶けた。
- メーターウォームギヤの粗悪なグリスが溶けてケーブルにまわった。
- 最先端技術でケーブル内もエンジンオイルをまわし潤滑…さすが天下のHONDA様。(怒)
もし、グリスが原因ならブレーキ内やギヤの部分も入れ替えた方が良さそう。
今日は取りあえずケーブルをフリフリしてオイルを飛ばして取り付けました。
またシュー交換ですぐにバラすので再検証します。
試運転
この作業をした後は、当たりが出るまでブレーキは効きません。
あたりが出た後は、さすがに制動力はアップしましたが、まだまだダメです。
パッコン音は完全に消えました。
今後、もう少しクロスカブのブレーキはイジっていく予定です。
このような重大事故に繋がる恐れのある、ブレーキの不具合は許せません。